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アメリカセミナー旅日誌

あかとき庵院長 小松が、いよいよアメリカで講師デビュー!アメリカセミナー旅日誌VO.4

あかとき庵院長 小松が、いよいよアメリカで講師デビュー!アメリカセミナー旅日誌VO.4
ついに出番がやってきた!
アメリカ西部コロラド州の北部にある人口10万の街「ボルダー」。豊かな自然に囲まれ開放的な雰囲気がただようこの街は、かの有名なロッキー山脈があり、アウトドアスポーツがとても盛んです。
 
また、健康志向な街としても知られていて、世界初のオーガニックスーパーがあったり、ロルフィングなどのボディーワークや心理療法 、エネルギーワーク、動物へのセラピー 、ヨガ、ピラティスなど、考えられるほとんどの種類のセラピーが存在するとのこと。
 
そんな土地柄なので、東洋医学を教える鍼灸学校は街中に3つもあり、私が講師として参加したSOTAI SUMMIT 2はその中の一つ「サウスウエスト鍼灸大学」で9月8,9,10日の3日間にわたり開催されました。
アメリカの出版社も注目のサミット!
 
このサミットは、私が想像していた以上に
アメリカの東洋医学の世界では注目をされていて、
 
全米で東洋医学の本やDVDの販売、漢方薬などの物販を手がけている会社「ブルーポピー」の社員さん(鍼灸師でもある)がセミナーに参加。フェイスブックでセミナーのことを紹介していただけました。
 
さらに北米の東洋医学ジャーナル「NAJOM」もサミットのことを取り上げていただき、思いもよらない出来事にビックリしました。
 
世界トップクラスのブラウン先生と阿吽のブレス!
 
SOTAI SUMMIT 2の三日目は私の講義の日で、いよいよ本番。講義をした「SOTAI INTUITIVO I」は海外の治療家向けに考えたプログラムで、通常は2日間かけて教えています。
 
ところが今回は一日しか時間がなかったので、省けるところは省き、いつもよりも駆け足で講義をすすめました。
 
一日でこのプログラムを教えるのは
この日が初めての経験。

しかし今回はとてつもなく頼もしい
相方がいます。

その相方はブラウン先生で、日本語と英語の
通訳においては世界最高峰のクラス。
 
ブラウン先生はこれまで、鍼灸の世界では「生ける伝説」といっても過言ではない首藤 傳明先生の海外セミナーで通訳を毎回担当されたり、様々な大御所の先生方の通訳をしてきたキャリアがあります。さらに翻訳家としても一流で、日本の治療関係の本をたくさん英語に翻訳して出版をされています。
 
通常、私が海外でセミナーをするときは英語ですべて教えるのですが、今回はブラウン先生がいらっしゃったので、実技の詳しい説明などは日本語で話し、ブラウン先生に通訳をしていただきました。
 
ブラウン先生とはセミナーまで、一緒に散歩をしたり、ロッキーマウンテンを登ったり、会話もたくさんして、交流を深めてきました。
 
その結果、セミナーでは息が合い、通常の半分の時間でプログラムを一通り教えきることができました。
 
冷めることのないホットエアー(笑)
 
さて、先ほどから書いているように、
私のセミナーはサミットの三日目にありました。
 
つまり参加者は三日間も勉強し続けているので、
そろそろ集中力が途切れてきてもおかしくないタイミングです。
 
ところがどっこい。私がセミナー中に
「誰かモデルになりたい人はいますか?」
と尋ねると、だだ〜っと瞬く間にたくさんの手があがるあがるぅ〜。
 
冷めることのない参加者の熱気に、
私とブラウン先生のハートに火がつきます。

気がつけばあっという間に時間が過ぎ去り、
朝から夕方までの1dayセミナーが終了しました。
 
「もっと時間があればなぁ〜」
と私だけでなく参加者も感じたと思いますが、
参加者及び講師陣も喜んでいただけたので嬉しかったです。
 
また、前回の記事に書いたように、土日に開催されたサミットの2日間は
ライセンスの更新に必要なポイントを加算できるセミナーでした。
 
しかし私のセミナーは特別セミナーだったので、
ポイント加算の対象ではありません。

しかもセミナーの日は月曜日だったので、
week endが終わり平日に突入。
 
それでもほとんどの参加者が残り、
私のセミナーを受講してくださったので、
じんわりと嬉しさがこみ上げてきました。
 
ボルダーの日本料理屋でしみじみと
 
セミナーの後は、講師メンバーと一緒に
ボルダーの街中にある日本食料理屋へ行きました。
 
ボルダーの街はヒッピーやアートのカルチャーが盛んなためか、とてもセンスのいい色づかいの建物が多くありました。
 
日本人が経営する日本料理屋「SUSHI ZANMAI」に到着し、テーブルに並んだ日本料理を見ると、さよならの時がいよいよ来た感じがしてしみじみ。 
 
そう。気がつけば帰国は次の日で、翌朝4時にはシェアハウスを後にして空港へ向かう予定になっています。
 
今回、私をセミナーに招致してくださったジェフェリー先生が夕食のとき、「アメリカにどんなことを期待してやってきたのですか」と質問があったのですが、
 
「せっかくいただいたチャンスだったので、とりあえず飛び込んでやってみる。そしてこの先、面白いことを一緒にできる仲間ができたらいいな」。ただそれだけを思い渡米をしました。
 
まぁ、台風の影響で飛行機が飛ばないやら、入国するときに審査がなかなか通らず独り部屋に取り残されるなどなど、アクシデントは多々ありましたが、それも含めて素晴らしい体験ができました。
 
そして来年は秋にボルダーではなく、ポートランドでセミナーをする話になったり、アメリカでの出版の企画が立ち上がったりと、想像以上にウキウキするような話が舞い込み、嬉しいというか恐縮の思いです。
 
瓦礫か宝か東洋文化は?
 
さて、奈良時代から発展をしてきた日本の東洋医学は、明治維新と第二次世界大戦後の西洋文明化によって滅ぶ危機がありました。
 
しかし命をかけて伝統医学を残していただいた先人たちのおかげで、私たちは伝統医学を学ぶことに不自由をしないですんでいます。現在、東洋医学に関わっている者は、何千年もの昔から衰退の危機を乗り越えて受け継がれてきた伝統医学の最先端の場所にいる。そう思うと、本当に有り難いなと先人に対して感謝の気持ちが湧き出てきます。
 
戦後の日本は、西洋文化を重要視するようになったので、いまだに日本人は欧米の物が日本より優れていると思い込んでいます。
 
しかしアメリカへ行ってつくづく感じたのは、日本には伝統や歴史があること。
 
アメリカは建国が1776年。しかし日本は縄文時代から続いている国だと考えると、奥深い伝統と歴史、文化のある国です。
 
この歴史が続いていることは当たり前ではないんだなと、今回の渡米でヒシヒシと感じました。
 
旅の名言で、
「海外に行くと、訪れた国のことよりも、自分の国についてより学ぶことになる。」クリント・ボルゲン
 
というのがありますが、海外に行くたびにそのことを感じます。
 
そして操体を考案した故・橋本敬三先生は、著書『からだの設計にミスはない』で、「西洋から来たものだけが宝に見えて、古来から東洋に伝わり民間に残されているものは瓦礫に見えてしまうんだな。私はこの瓦礫のように思われているものの中から、21世紀の人類へ遺す宝物を頂戴したというわけです」と、「日本は宝島」というタイトルで書き残しています。
 
欧米は日本の宝を求めている。
しかし日本人は何が宝だかわからない。
 
だから私は海外から何が宝かを教えてもらい、それを磨いて海の向こうに
これからも届けて行きたいと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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2018年アメリカ滞在旅日誌Vo1の記事は
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2018年6月イタリアセミナー滞在記はこちら!


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